下世話だいすき Ribaldry is loved.
ヒヨコだいすき  Bird is loved.
 
...from Japan

 

伊集院光「僕は落語家になって6年目のある日、若き日の談志師匠のやった『ひなつば』のテープを聞いてショックを受けたんです。『芝浜』や『死神』ならいざ知らず、その時自分がやっている落語と、同じ年代の頃に談志師匠がやった落語のクオリティーの差に、もうどうしようもないほどの衝撃を受けたんです。決して埋まらないであろう差がわかったんです。そしてしばらしくして落語を辞めました」

立川談志「うまい理屈が見つかったじゃねぇか」

伊集院光「本当です!」

立川談志「本当だろうよ。本当だろうけど、本当の本当は違うね。まず最初にその時お前さんは落語が辞めたかったんだよ。『飽きちゃった』とか『自分に実力がないことに本能的に気づいちゃった』か、簡単な理由でね。もっといや『なんだかわからないけどただ辞めたかった』んダネ。
 けど人間なんてものは、今までやってきたことをただ理由なく辞めるなんざ、格好悪くて出来ないもんなんだ。そしたらそこに渡りに船で俺の噺があった。『名人談志の落語にショックを受けて』辞めるなら、自分にも余所にも理屈つくってなわけだ。本当の本当のところは、『嫌ンなるのに理屈なんざねェ』わな」

図星だった。もちろん『ショックを受けてやめた』ことは本当だし、嘘をついたり言い訳をしたつもりなどなかったが、自分でも今の今まで気がつかなかった本当のところはそんなところかもしれないと思った。10年もの間、いの一番に自分がだまされていたのだから、完全には飲み込めていないけれど。

*あとから入門した弟弟子の志らくを、師匠の談志が何かにつけてほめ、著者(談春)が腐っていたときの話

翌日、談春(ボク)は談志(イエモト)と書斎で二人きりになった。突然談志(イエモト)が、
「お前に嫉妬とは何かを教えてやる」
と云った。
「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為、これを嫉妬と云うんです。一緒になって同意してくれる仲間がいれば更に自分は安定する。本来ならば相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はなかなかそれができない。嫉妬している方が楽だからな。芸人なんぞそういう輩(やから)の固まりみたいなもんだ。だがそんなことで状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ。時代が悪いの、世の中がおかしいと云ったところで仕方ない。現実は事実だ。そして現状を理解、分析してみろ。そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。その行動を起こせない奴を俺の基準で馬鹿と云う」

インコ編集長のスクラップブック: ぶっちゃけ大変でした〜20代、わたしの仕事〜 立川談笑

taikichido:

立川談笑 プロフィール
1965年生まれ。東京都出身。早稲田大学法学部卒。大学卒業後、予備校講師などを経て1992年、立川談志に入門。1996年二つ目、2005年真打昇進。

あたしは一年浪人したんですが、浪人生のときから予備校に行かないでバイトをしてたんですよ。宅浪じゃなくてバイト浪ですね。そのときやったのがデパートの商品管理。その流れで運送屋さんに移って、ベッド専門だったり引っ越し屋さんだったり、っていうのをやりながら勉強して、で、その翌年早稲田大学の法学部に入学したんです。

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